こんにちは。
静岡県焼津市のアトリエよしです。
皆さんは、「スペルト小麦」を知っていますか?
聞いたことないという方も多いかと思います。
今回の記事では、スペルト小麦についてご紹介していきます。
スペルト小麦とは?

スペルト小麦とは、現在多く利用されているパン用小麦(いわゆる普通の小麦)の原種に当たる古代穀物のことを言います。
スペルト小麦は歴史が古く、9000年以上前からヨーロッパで栽培されています。
ドイツでは「Dinkel(ディンケル)」イタリアでは「Farro(ファッロ)」スイスでは「Spelz(スペルツ)」と呼ばれています。
スペルト小麦の特徴

では、スペルト小麦の特徴をご紹介していきます。
品種改良がほとんど行われていない

私たちが日頃口にしている米や小麦は、品種改良が盛んに行われています。
品種改良は、簡単にいうと色々な目的に合わせた品種を作っていくこと。
例えば、米粉パン作りでよく使われている「ミズホチカラ」もパン作りに適するよう品種改良を重ねて生まれた品種です。
スペルト小麦は、遺伝子操作はもとよりこういった人工的な品種改良がほとんど行われていません。
古代小麦は、元々強靭な植物で極端な天候の異変や土壌条件に対応することができます。
古代小麦の厚い皮穀は、汚染物質や昆虫から内部の穀粒を守るため、化学肥料や農薬、除草剤や殺虫剤をほとんど使うことなく栽培が可能とされています。
小麦アレルギーを発症しにくい

スペルト小麦は、普通の小麦に比べるとアレルギーが発症しにくいと言われています。
スペルト小麦に含まれるタンパク質は消化しやすく胃腸にも優しいです。
また、アレルギーの要因とされるグリアジンが少ないためとされています。
ヨーロッパにおける30年間の経験値によると、小麦アレルギーを持つ人が食べても85〜90%は発症しなかったそうです。
スペルト小麦は、「グルテンレス」とも言われていますが、グルテンが含まれていて「グルテンフリー」ではありません。
アレルギーを持つ人は、摂取する前に必ず医師のアドバイスを受けてください。


栄養素が豊富

小麦における重要な栄養は、表皮(小麦ふすま)と胚芽に含まれています。
これらは製粉する工程で除去されてしまいます。
しかし、スペルト小麦の場合は重要な栄養は胚乳(表皮と胚芽を除去した部分)に含まれているため、製粉されてもより多くの栄養素が残っています。
- 体内では合成されないリジン、スレオニン、メチオニンなどの必須アミノ酸を含んでいる
- オメガ、グリアジンが少ないため消化されやすく、高齢者や胃腸の弱い方にも優しい
- 低GIでデンプンがゆっくりと分解されるので血糖値の上昇がゆるやか
- ポリフェノールを含んでいる

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米粉と何が違うの?

先ほど少しご紹介しましたが、スペルト小麦はグルテンフリーではありません。
しかし、スペルト小麦に含まれるグルテンは吸収されやすく、遺伝子構造の違いという点からアレルギーが発症しにくいと言われています。
とはいえ、小麦アレルギーやセリアック病をお持ちの方にとってはスペルト小麦だから安心して食べられる!とはなりませんよね。
その点、米粉はグルテンフリー。
グルテンが一切含まれていないので安心して食べていただくことができます。
アトリエよしは、グルテンフリーのパン教室をオンライン、対面で行っております。
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