お菓子作りに欠かせない「ベーキングパウダー」。
ケーキやクッキーなど、さまざまな焼き菓子をふんわりと膨らませてくれます。
しかし、ベーキングパウダーの種類や使い方、米粉パンでの役割など、意外と知られていないことも多いのではないでしょうか?
今回の記事では、ベーキングパウダーの基礎知識から、アルミフリーの種類、代用方法、やよくある質問、そして米粉パンでの役割まで詳しく解説します。
ベーキングパウダーとは?

ベーキングパウダーは、膨張剤の一種です。
炭酸水素ナトリウム、酸性物質、コーンスターチなどを主成分とし、水と混ぜることで二酸化炭素が発生し、生地を膨らませます。
熱によって反応が加速する性質があるため、生地に混ぜたらすぐに焼く必要があります。
ベーキングパウダーの歴史

ベーキングパウダーの歴史は、18世紀後半にまで遡ります。
それまでは、パンやケーキを膨らませるために、天然酵母や重曹などが使用されていました。
1791年、イギリスの化学者であるオーガスタス・パーシーは、重曹と酸性物質を混ぜることで、二酸化炭素を発生させて生地を膨らませる方法を発明しました。
これが、ベーキングパウダーの原型となるものです。
その後、1856年にアメリカの Eben Norton Horsford が、重曹とクエン酸をアルミフリーの膨張剤として組み合わせる特許を取得しました。
これが、現代的なベーキングパウダーの誕生です。
ベーキングパウダーは、手軽に使える膨張剤として、パンやケーキなどの焼き菓子作りに広く普及しました。
20世紀になると、ベーキングパウダーの種類も増え、アルミフリーのベーキングパウダーなども開発されました。
近年では、ベーキングパウダーの健康への影響に関する研究も行われています。
従来のベーキングパウダーに含まれるアルミニウム化合物については、発達障害や神経疾患との関連性が指摘されています。
そのため、アルミフリーのベーキングパウダーを選ぶ人も増えています。
このように、ベーキングパウダーは、長い歴史の中で改良を重ねながら、現代の食生活に欠かせないものとなっています。
ベーキングパウダーのはたらき

ベーキングパウダーは、主に以下の2つの役割があります。
生地を膨らませる

ベーキングパウダーは、水と混ぜることで二酸化炭素が発生し、生地を膨らませます。
二酸化炭素は、生地の中に小さな泡を作ります。
その泡が膨らむことで、ふっくらとした焼き菓子に仕上がります。
生地を柔らかくする

ベーキングパウダーに含まれる酸性物質は、生地中のタンパク質を分解し、生地を柔らかくします。
タンパク質は、生地に弾力と粘りを与える役割があります。
しかし、過剰に存在すると固い食感になってしまうことがあります。
ベーキングパウダーは、タンパク質を適度に分解することで柔らかく食べやすい食感に仕上げます。
アルミフリーのベーキングパウダーとは

従来のベーキングパウダーには、膨張剤としてアルミニウム化合物(ミョウバン)が含まれています。
近年、アルミニウムの健康への影響が懸念されることから、アルミニウム化合物を含まない「アルミフリーベーキングパウダー」も販売されています。
アルミフリーベーキングパウダーは、膨張剤としてリン酸カルシウムなどが使用されています。
従来のベーキングパウダーと比べて膨張力が弱い場合がありますが、味は変わりません。
ベーキングパウダーの小さじ1杯のグラム数

ベーキングパウダーの小さじ1杯は約4gです。
しかし、製品によって多少誤差があるため、計量カップを使用することをおすすめします。
ベーキングパウダーの代用品は?

ベーキングパウダーは、重曹で代用できます。
しかし、そのままの分量で使うと硬くなったり重曹特有の匂いがしたりします。
また、黄色っぽい仕上がりになります。
- 重曹とクエン酸
- 重曹と酢
- 重曹とレモン水
の組み合わせで使うとよいでしょう。


重曹とベーキングパウダーの違いを徹底解説!膨らむ仕組みから代用方法まで
ベーキングパウダーの使用法

ベーキングパウダーは、以下の点に注意して使用しましょう。
- 使用量を守る: レシピの指示通りに使用量を守りましょう。
- ふるう: ダマにならないように、使用前にふるいましょう。
- 生地に混ぜる: 生地全体にまんべんなく混ぜましょう。
- すぐに焼く: ベーキングパウダーは、水と混ぜるとすぐに二酸化炭素が発生し始めます。生地を混ぜたら、すぐに焼きましょう。
ベーキングパウダーの保存方法

ベーキングパウダーは、湿気や熱に弱い性質があります。
そのため、以下の点に注意して保存しましょう。
保存場所 | 直射日光を避け、涼しい場所に保存しましょう。 湿気の少ない場所を選びましょう。 冷蔵庫や冷凍庫での保存は避けましょう。 |
保存容器 | 密閉容器に入れましょう。 開封後は、できるだけ早く使い切りましょう。 |
保存期間 | 未開封のものは、製造日から約1年保存できます。 開封後は、約6ヶ月を目安に使い切りましょう。 |
ベーキングパウダーの劣化

ベーキングパウダーは、時間が経つと劣化します。
劣化すると、膨張力が弱くなり焼き菓子がうまく膨らまなくなります。
ベーキングパウダーが劣化しているかどうかを確認するには、以下の方法があります。
【劣化しているか判断する方法】
水に溶かしてみる | 水に溶かしてみてシュワシュワと泡が出ない場合 |
少量を焼いてみる | 少量を焼いてみても膨らまない場合 |
ベーキングパウダーについてよくある質問

ベーキングパウダーについてよくある質問をご紹介します。
ベーキングパウダーと重曹の違いは何ですか?
ベーキングパウダーは、重曹と酸性物質を混ぜ合わせたものです。
重曹は単体では膨張力を発揮しませんが、酸性物質と混ぜることで二酸化炭素が発生し、生地を膨らませます。
ベーキングパウダーを入れたのに生地が膨らまない
ベーキングパウダーの量が少ないと、生地が膨らまなくなります。
また、古くなったベーキングパウダーは膨張力が弱くなります。
生地が硬い、苦味がある
ベーキングパウダーの量が多すぎると、苦味が出たり、生地が硬くなったりします。
米粉パン作りとベーキングパウダーの関係

米粉パンは、グルテンが含まれないため、小麦粉パンのように膨らみません。
そこで、ベーキングパウダーが重要な役割を果たします。
米粉パンにベーキングパウダーを使うことで、発酵なしで作ることができます。
イーストを使ったパンとはまた違う味わいになるので作ってみるのもおすすめです。
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ハードルが低いから続けやすいのも大きなメリット。
1時間程度でお店顔負けのパンを米粉で楽しめます。
時期によっては45分程度で完成させることもできちゃうんです。
とても手軽だから、子どもに市販のお菓子をあげるのが気になる方にもおすすめ。
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